第1回 発達障害の種類は?

みなさんの塾で、「立ち歩きがひどい」「一つの教材に熱中してしまって、バランス良く取り組むことが出来ない」といったお困りをもつ生徒さんはいらっしゃいますか?
それは、生徒のせいでも先生の指導方法のせいでもなく、発達障害が関係しているかもしれません。
一方、発達障害のある方の指導方法や、教室でどのように配慮すればいいのか、先生方やアルバイトスタッフで講じるのは難しいことが多いです。本記事では、発達障害の種類や、関わり方について解説していきます。
目次
目次
- 発達障害とは
- 自閉症スペクトラム障害とは
- 注意欠如・多動性障害とは
- 学習障害とは
1.発達障害とは
発達障害とは、その人の生まれもった脳機能の発達の偏りによる障害です。その発達障害はお子様の特性のようなものなので、そのお子様の学習歴(どのようなコミュニケーションを他者と取ってきたか、そこから何を感じ取っているか)とは関連がありませんが、その特性による失敗体験から二次障害(躁鬱、無気力など)を引き起こすことも多いです。
行動や認知の特徴(「特性」)によって、様々な個別の障害に分類されます。主なものとして、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)が挙げられます。
2.自閉症スペクトラム障害とは
自閉症スペクトラム障害(ASD = Autism Spectrum Disorder (Disability))とは、対人関係、特にコミュニケーションの部分において困難さがあったり、興味の対象が狭く深く、こだわりが強いという特徴があります。その特徴から、例えば相手の立場に立って考えることが苦手であったり、一つのことに猪突猛進になってそれ以外の事がある一定時間考えられなくなるなどの困りごとが日常生活において発生します。
塾での関わりにおいては、例えば先生からの「残りの時間、この教材をこれくらいやってみて」という曖昧さを含んだ指示に対して何をやったら良いかがわからずにパニックになったり、一つの教材に夢中になりすぎて、時間が過ぎても離席しないことが起こります。

3.注意欠如・多動性障害とは
注意欠如・多動性障害(ADHD = Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder)とは、集中力がなかったり、じっとしていられなかったり、思いつくと衝動的に行動してしまうといういった症状がみられます。
塾での関わりにおいては、教科書や宿題の忘れ物が極度に多かったり、指導中に着席したまま落ち着いた状態を維持できなかったり、与えられた課題がまだ終わっていないのに別のことに手を出してしまうなどのことが起こります。

4.学習障害とは
学習障害(LD = Learning Disablity)とは、先述の障害も含めた知的発達に遅れはないものの、「読む」「書く」「計算・推論する」といった能力が極端に低くなる障害を指します。LDの中でも、読字障害(ディスレクシア・読むことが苦手)、書字障害(ディスグラフィア)、算数障害(ディスカリキュリア)に分かれています。
塾での指導においては、「たんぽぽがさいた」という文章を適切に分節を区切って読めなかったり、(たんぽ ぽがさ いた、等)枠の中に文字を収めて書くことが難しかったり、数の並びや規則性を理解するのが難しかったりといった困りが発生します。

上記で挙げた障害は、どれも学校での学習時間で困りごとが発生しやすく、結果として学習の遅れを引き起こしやすいです。このような生徒を学習塾で指導する場合、予め指導する前に本人や保護者と、どのような配慮をしながら指導するかをすり合わせすることが望ましいです。それは、どれも脳機能の障害から引き起こされるものであるため、その凹を埋める関わり合いをするよりも、その凹が生まれにくい環境設定を行うことも効果的だからです。
次の記事では、保護者面談や本人との話の中でどのようなことを確認しながら配慮事項を決めていくかについて記載していきます。
2021/7/23更新


