第1回 働き方改革3つの柱

近年労働時間や労働環境等改善のための働き方改革を推進する流れが強まっています。またコロナの影響でテレワークの必要性が増したことも受け、企業を取り巻く働き方も変化しつつあります。
今回は全3回にわたり企業の働き方改革に関する押さえておくべき法律改正等情報等をお伝えしていきます。
学習塾で働くアルバイトやご自身の働き方を見直すきっかけになること間違いなしです!
まず第1回「働き方改革3つの柱」ということで、ここでは2019年4月1日から順次施行されております働き方改革の概要について改めて解説いたします。
働き方改革には、「労働時間の是正」、「正規・非正規間の格差解消」、「多様で柔軟な働き方」の3つの柱があります。それぞれについて具体的に内容をご紹介します。
目次
目次
- 労働時間の是正
- 正規・非正規間の格差解消
- 多様で柔軟な働き方
- おわりに
1. 労働時間の是正
働き方改革1つ目の柱である「労働時間の是正」は、過剰労働による過労死が問題視されている現在の労働時間を見直すために定められた指標です。
具体的には時間外労働の上限規制を設けるもので、原則、月45時間・年360時間までと定められました。ただし、例外も設けられており、特別な理由がある場合のみ月100時間未満・年720時間までとされています。またこの労働時間には、休日労働分も加算され、複数月平均で80時間が上限になります。
この措置は一部業種や企業規模によっては猶予期間が設けられておりましたが、中小企業も2020年4月から適用となりました。
上限規制に違反した場合は、懲役または罰金が科せられるため、労働時間について正確な把握と従業員への適切な説明・周知が必要になります。
労働時間の是正により、今まで1人の残業によって行うことが出来た仕事も2人必要になるなど新たな人材確保等の必要性も生じる可能性がありますが、プライベートと仕事との調和を目的としたワークライフバランスの推進にもつながります。結果的に、作業効率も伸び、企業にとっても従業員にとってもメリットとなる可能性があります。
2. 正規・非正規間の格差解消
働き方改革2つ目の柱である「正規・非正規間の格差解消」は、正規雇用従業員と非正規雇用従業員の賃金格差の問題を解消するため掲げられています。
中小企業も同様ですが、大企業では正規雇用と非正規雇用の賃金差は、年収にして100万円以上とされていますが、行っている業務に差異がないケースが多く見られます。このように労働内容が同じならば、同等の給与を支払わなければいけないという同一労働同一賃金の実現を目指しています。
これにより人件費の増加や大企業への人材流入が懸念されますが、雇用環境が好転することで、人材の定着率が向上するといった可能性があります。
3. 多様で柔軟な働き方
働き方改革3つ目の柱である「多様で柔軟な働き方」は、時間給によって報酬や勤務時間を定めるのではなく、成果によって評価し収入を得る働き方などを労働者が自分の意志で選択できるようにする「高度プロフェッショナル制度」についての掲げたものです。
これを採用するためには以下の基準が設けられております。
- 高度な専門知識等が必要と認められた対象業務であること
- 平均給与額の3倍以上を支払うこと
- 使用者による健康確保措置の実施
- 労働者本人の希望によること
これらを満たさなければ、高度プロフェッショナル制度を適用することは出来ません。
この制度を利用することで、人事評価担当者の負担が増加することなども懸念されますが、無駄な残業代をカットすることや従業員のモチベーション向上が期待されます。
4.おわりに
以上のように3つの柱からなる働き方改革によって、今後さらに企業を取り巻く労働環境は変化していくことが予想されます。
次回はこれらの改革に付随し、具体的にどのように労働基準法が改正されるのかをご紹介いたします。
次回の記事はこちら
2021/11/10更新


