【個人塾経営者の節税対策③】確定拠出年金や保険料控除など、節税方法7選をわかりやすく解説

みなさんこんにちは!塾エイド事務局です。
塾エイドでは、個人塾の経営者に向けて節税対策7選を3つの記事で公開中。
本シリーズでご紹介している節税対策7選はこちら。
- 青色申告での確定申告
- 事業所得と給与所得の併用
- 小規模企業共済
- 確定拠出年金
- 生命保険料控除・地震保険料控除
- ふるさと納税
- 医療費控除
そしてこれまでに、
第1弾「【個人塾経営者の節税対策①】個人事業主が納める税金の種類と計算方法」
第2弾「【個人塾経営者の節税対策②】青色申告、二重の所得控除など、個人事業主ならではの節税方法7選を徹底解説」
をお伝えしてきました。
今回の第3弾は本テーマの最終回。
④確定拠出年金、⑤生命保険料控除・地震保険料控除、⑥ふるさと納税、⑦医療費控除の4つを具体的に解説していきます。
どれもしっかり押さえておきたいポイントですので、最後までご覧ください。
目次
対策④個人塾経営者は確定拠出年金の掛金上限額が大きい
確定拠出年金とは?
確定拠出年金とは、拠出された掛金とその運用益との合計額をもとに、将来の給付額が決まる年金制度です。
事業主が掛金を拠出する企業型確定拠出年金に対して、個人で掛金を拠出するものは個人型確定拠出年金と呼ばれます。
iDeCo(イデコ)という方が聞きなじみがあるかもしれませんね。
確定拠出年金は、掛金全額が小規模企業共済等掛金控除の対象です。
個人塾の経営者は国民年金第1号被保険者という区分になり、月額68,000円と掛金の上限がサラリーマンよりも大きく設定されています。
そのため、満額の掛金を支払うと、サラリーマンと比べて社会保険料控除の額が大きくなります。
加入方法は?
個人型確定拠出年金(iDeCo)は、銀行や証券会社で加入ができます。
ただし、iDeCo専用の口座を開設しなければなりません。
iDeCoの口座運営や運用に手数料がかかり、金額は金融機関によって異なるので、比較検討する必要があります。
どのくらい節税できる?
例えば、課税所得300万円の人が月68,000円の掛金を支払うと
所得税 81,600円
住民税 81,600円
合計 163,200円
の節税になります。
控除額に税率をかけると計算できます。
今回の計算式は
所得税 816,000円(68,000円 × 12ヶ月) × 10%(速算表より)
住民税 816,000円(68,000円 × 12ヶ月) × 10%
です。
注意点は?
iDeCoで最も注意すべき点は、原則として60歳にならないと年金が受け取れない点です。
60歳から年金を受け取るには、加入期間が10年以上必要となります。
加入期間が10年に満たない場合、受け取り年齢が繰り下げられます。
そして、途中解約ができないので、予定外の大きな出費があるときに引き出して使うことが不可能です。
無理のない範囲で掛金の金額を決め、大きな出費にはiDeCo以外の貯蓄で備えましょう。
対策⑤支払った生命保険料と地震保険料で控除を受ける
生命保険料控除とは?
生命保険料控除とは、生命保険料などを支払っている場合に受けられる控除です。
生命保険は、平成23年12月31日以前に契約した旧制度と平成24年1月1日以降に契約した新制度に分けられます。
旧制度は一般生命保険料と個人年金保険料だけですが、新制度には一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料があります。
それぞれに控除があり、その違いは以下の表のとおりです。
〈新制度〉
| 年間の支払保険料等 | 控除額 |
|---|---|
| 20,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
| 20,000円超 40,000円以下 | 支払保険料等×1/2+10,000円 |
| 40,000円超 80,000円以下 | 支払保険料等×1/4+20,000円 |
| 80,000円超 | 一律40,000円 |
〈旧制度〉
| 年間の支払保険料等 | 控除額 |
|---|---|
| 25,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
| 25,000円超 50,000円以下 | 支払保険料等×1/2+12,500円 |
| 50,000円超 100,000円以下 | 支払保険料等×1/4+25,000円 |
| 100,000円超 | 一律50,000円 |
出典:国税庁
地震保険料控除とは?
地震保険料控除は、地震保険料を払っているときに受けられる控除です。
その年に支払った保険料の金額に応じて、最大5万円の控除が受けられます。
地震保険だけでなく、平成18年12月31日以前に契約した旧長期損害保険料を支払っている場合も、最大15,000円の控除が受けられます。
どのくらい節税できる?
①生命保険料控除の場合
例えば、課税所得300万円の人が生命保険料控除を最大の12万円受けると
所得税 12,000円
住民税 12,000円
合計 24,000円
の節税になります。
今までと同様、控除額に税率をかけて計算します。
②地震保険料控除の場合
例えば、課税所得300万円の人が地震保険料控除を最大の50,000円受けると
所得税 5,000円
住民税 5,000円
合計 10,000円
の節税になります。
今までと同様、控除額に税率をかけて計算します。
注意点は?
生命保険料控除・地震保険料控除ともに、支払っているすべての保険料が控除になるわけではありません。
対象外の保険もあるため、保険料控除証明書の金額を確認して確定申告をしましょう。
保険料控除証明書は、10月~11月頃にご自宅に送られてきます。
また、生命保険料控除では新旧の区分の確認もしましょう。
対策⑥ふるさと納税を行う
ふるさと納税とは?
ふるさと納税は、自分の故郷や応援したい自治体など、好きな自治体を選んで寄付ができる制度です。
寄付した自治体から特産品などの返戻品がもらえることも多く、寄付をしながら物がもらえるのでお得感があります。
確定申告を行うことで、寄付した金額から2,000円を引いた額が寄付金控除になります。
どのように行う?
ふるさと納税ができるサイトで寄付を行いましょう。
といったふるさと納税サイトのほか
内でもふるさと納税ができます。
どのくらい節税できる?
例えば、課税所得300万円の人が10万円のふるさと納税を行った場合、
所得税 9,800円
住民税 9,800円
合計 19,600円
税金が安くなります。
計算式は以下のようになります。
所得税 98,000円(10万円 - 2千円) × 10%(速算表より)
住民税 98,000円(10万円 - 2千円) × 10%
注意点は?
ふるさと納税には、個人塾での収入や家族構成により上限があります。
高額な寄付を考えていて上限が気になる方は、目安を計算してくれるサイトがあるので、利用してみてもいいですね。
利用の際は、サラリーマン用ではなく、個人事業主用のものか確認してから利用してください。
サラリーマン用のものを利用すると、入力した収入金額から所得控除がマイナスされて、上限が変わってきます。
例えば、ふるさと本舗では個人事業主の上限計算ができます。
対策⑦かかった医療費でも節税ができるかも
医療費控除とは?
医療費控除とは、生活費を同じくする親族のために支払った医療費で受けられる控除です。
病院代や薬代のほか、通院のためのバス代や電車代、寝たきりで介護を必要とする人のおむつ代も医療費控除の対象です。
かかった医療費などが10万円を超えると、10万円を超えた部分で最高200万円まで控除が受けられます。
その際、医療保険等から受け取った保険金は引いて計算する必要があります。
市販の薬でも税金が安くなる裏ワザ
医療費が年間10万円もかからない場合でも、セルフメディケーション税制で医療費控除を受けられる場合があります。
人間ドックや健康診断を受けるなどの一定の取り組みを行い、生活費を同じくする親族のために12,000円超の医薬品を購入した場合、12,000円を超える部分で医療費控除が受けられます。
この場合の控除の上限は88,000円です。
対象となる医薬品は、購入した際のレシートに記載されているので、確認してみてください。
なお、通常の医療費控除との併用はできません。
どのくらい節税できる?
例えば、課税所得300万円の人が年間20万円の医療費を支払った場合、
所得税 10,000円
住民税 10,000円
合計 20,000円
税金が安くなります。
計算式は以下のようになります。
所得税 100,000円(20万円 - 10万円) × 10%(速算表より)
住民税 100,000円(20 万円- 10万円) × 10%
保険金を受け取った場合は、医療費から更に保険金の金額を引いてください。
セルフメディケーション税制の医療費控除を受けるときは、かかった薬代から12,000円を引いた金額に税率をかけると計算できます。
注意点は?
医療機関に支払ったものでも、医療費控除になるものとならないものがあるので注意が必要です。
医療費控除の対象にならないものは、以下のようなものがあります。
- 人間ドックや健診費用(検査で異常が見つからなかったもの)
- 予防接種費用
- 美容整形費用
- 診断書の作成費用
- 入院の際、自己都合で個室を選んだ場合の差額ベッド代
- 自家用車で通院する際のガソリン代や駐車場代
また、確定申告の際には「医療費控除の明細書」にまとめ、領収書は保管しておく義務があります。
さらなる節税対策として塾経営を個人事業主から法人化へ
個人塾の経営者としての節税対策に限界を感じたら、法人化を検討しましょう。
所得税は累進課税制度のため、所得が多くなればなるほど税金を多く納める必要があります。
一方で、法人税は利益800万円以下なら15%、800万円を超えても23.2%です。
所得税の最高税率は45%なので、利益が大きいほど法人の方が納める税金を抑えられるのです。
また、条件を満たせば、法人を設立して2年間は消費税の納税が免除されます。
個人よりも法人の方が社会的な信用も大きいので、塾の規模を大きくしていくつもりなら、法人化するのもいいかもしれませんね。
まとめ
今回は、見落としがちな個人塾の経営者でも活用できる、一般的な節税対策を改めてご紹介いたしました。
それぞれの控除額を正確に計算していくことで、確実に節税ができます。
個人事業主特有の対策と併用して、納める税金を抑えていきましょう。
今回シリーズで紹介した節税対策をしても税率が高い場合は、塾を法人化することも検討してみてくださいね。
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本シリーズの記事一覧
第1弾「【個人塾経営者の節税対策①】個人事業主が納める税金の種類と計算方法」
第2弾「【個人塾経営者の節税対策②】青色申告、二重の所得控除など、個人事業主ならではの節税方法7選を徹底解説」
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2023/3/18更新


