ChatGPT活用で実現する!教育現場での業務効率化の可能性【前編】

みなさんこんにちは!塾エイド事務局です。
最近話題になっているChatGPT。学習塾や学校などの教育現場でChatGPTがどのように活用できるか、主に業務効率の観点から解説します。
前編の本記事では、まずはChatGPTがどのようなものかの概要と、生徒による不適切な使用への対策について説明していきます。
目次
ChatGPTとは
まずはChatGPTとはどのようなものであるかを紹介します。ChatGPTはアメリカのAI(人工知能)開発企業であるOpenAI社が開発したAIです。ですので、数あるAIの1つです。
OpenAI社は自然な対話が可能なAIを開発することを目的として、2018年6月にGPT-1という言語モデルを発表しました。
その後、2019年2月にGPT-2を、2020年5月にGPT-3を、そして2022年3月にGPT-3.5を発表し、このGPT-3.5をベースとして人間と対話できるアプリケーションを開発しました。これがChatGPTで、2022年11月に公開されました。
その後公開されたGPT-4では、画像による入力に対応したり、手書きメモの分析、そして経理計算などにも対応しています。
2023年11月現在のChatGPTは、無償版はGPT-3.5をベースとしたものしか使えませんが、有償版にアップグレードするとGPT-3.5と4の両方を使える様になっています。
ChatGPTは何ができるのか
実際にChatGPTを使ってみると、様々な質問に対して解答してくれますが、なんでも答えてくれるわけではありません。そこでいくつかのケースについて実際の質問とその答えとを見ていきましょう。
まずは教科書に載っているような、答えがあると言って良い内容です。これについてはWeb上に事例がたくさんあることもあり、きちんとした回答を行います。例として中学校理科で学習する「扇状地」について訊いてみましょう。

このように丁寧に解説してくれます。
また、一般常識や、公の人物についての情報は、Wikipediaなどに載っている人物や、新聞で大きく取り上げられた人物などであれば答えてくれます。
ただし、ある漫画家が自分の事を教えて欲しいとChatGPTに質問をした際に、自分では描いていない別の漫画家の作品が代表作として表示されたことがあるなど、完全に正しい情報であるかどうかはわかりません。
加えて、中学校で学習する連立方程式についても、解き方を丁寧にChatGPTに解説をしてくれます。
ChatGPTにもできないことは?
ではChatGPTは万能なのかというと、そうとも限りません。答えられない内容についても紹介しましょう。
例えば、あなた自身についてのことや、友人のことなどについては答えてくれません。

このように基本的には「データベースに存在しません」という回答が返ってきます。これはGPT自体がWebから情報を収集しているためで、あなたやその友人が公の人物でなければ、その人の個人情報を取り扱わないようにしているためです。
また、哲学的な内容や、人によって答えが分かれる内容このように意見が分かれる問題については「どうすれば良いか?」という問いに対し明確な答えを示さず、様々な意見を羅列する回答となります。
加えて、ChatGPTは、そのベースになっているGPTのリリース時期より後の情報はデータベースに登録されていません。そのため、最新の情報については回答できません。GPT-3.5の場合は2021年9月以前の情報しか回答不能であることを頭に入れておく必要があります。
教育現場でのChatGPTの利用実態
では教育現場では、ChatGPTはどのように使われているのでしょう。2023年7月に公開された文部科学省による「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」(以下、ガイドライン)などをベースに、大まかな利用方法を見ていきましょう。
■文章の要約
長い文章をChatGPTに与えて、それを要約させることができます。インタビューした内容をまとめることや、会議の議事録を作成したり、そのポイントだけをまとめさせることも可能です。
■アイデアの供給源、整理
商品やサービスを開発する場合にアイデアを拾い出すのに利用することができます。数人で会議をしているとどうしてもアイデアに偏りが出てしまいますが、ChatGPTを活用することで、自分たちでは気が付かなかったアイデアを得ることができます。ガイドラインでも「⾜りない視点を⾒つけ議論を深める⽬的で活⽤させること」とされています。
またアイデアが大量に出て来た場合に、それを分類したりまとめたりすることも可能です。
■プログラミング
ChatGPTは翻訳も可能ですが、じつはその機能を利用することでプログラミングも行う事ができます。求める機能を提示して、PHPやRuby、Pythonなどの言語を指定すると、指定された言語で求められる機能を実現するプログラムを出力してくれます。
ガイドラインでも高度な発展的な学習として「⽣成AIを⽤いた⾼度なプログラミングを⾏わせること」が挙げられています。
(参考)「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」
教育現場ではChatGPTでレポートが書かれる?
ChatGPTの文章生成能力に着目した例として、レポートが書かれてしまうのでは?と話題になりました。小学校から大学まで、読書感想文やレポートなど、文章を書く機会は数多くあります。そのようなシーンでどのように使われる可能性があるか、その例を挙げましょう。
■読書感想文
名作と言われている作品についてはしっかりとした読書感想文を出力してくれます。実際に「走れメロス」の読書感想文を書かせてみた例などが報告されています。ガイドラインでは不適切な使い方として「⽣成AIによる⽣成物をそのまま⾃⼰の成果物として応募・提出」が挙げられています。
■レポート作成
これまでもWikipediaなどの情報をコピペしてレポートを書く学生は数多くいました。そのために「コピペルナー」などのコピペ発見ツールが提供されたりしているほどです。
そのため、幾つかの大学ではレポート作成にChatGPTを利用すること自体を禁止するという報道が朝日新聞などでされています。発見した場合は厳格な対処を行うようです。
教育現場でのChatGPT対策
とはいえ、便利なものを活用しないというのは正しい態度ではなく、問題なのはChatGPTに解答可能なレベルの問題であることかもしれません。そこでChatGPTに答えられない問題はどうやって作れば良いのかを紹介しましょう。
■個人の体験を入れるよう促す
本人の経験した内容を交えた文章とすることを必須とすることで、ChatGPTには出力できない文章を書かなければならないシチュエーションを作ります。これは進学の際の小論文や、就職活動で書くエントリーシートにも使われている手法です。
■授業や講義で取り扱った内容に対する意見・感想を求める
2つ目の対策は、その授業や講義で扱った内容を必ず取り入れるように促すことです。教科書や参考書があったとしても、教員は授業に自分なりの工夫を凝らすはずです。その部分を書かなければならない様に誘導することで、ChatGPTには生成できない文章を求めることができます。
■ChatGPTが答えにくい内容にする
賛否が分かれる内容について「あなたならどうしますか?」という出題とすることで、一般的に幾つかの立場があることはChatGPTに書かせたとしても、自分が何故その立場を選んだのかについては自身の言葉で書くひつようがある状況を作ることができます。
ガイドラインでも「教師が⽣成AIが⽣成する誤りを含む回答を教材として使⽤し、その性質や限界等を⽣徒に気付かせること」を活用例として挙げています。
■最新の知見を取り入れる
最後は最新事例を取り込む方法です。ChatGPTは2021年9月までの情報しか入っていません。ですので、それ以降に発生した事件やイベントなどを取り込まなければ書けない内容にすれば対策は可能です。
まとめ
以上、前編の本記事では、ChatGPTがどのようなものかの概要と、生徒による不適切な使用への対策について説明してきました。
次回の後編では、より具体的なChatGPTの活用場面やサービスについて解説を行っていきます。
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2023/11/19更新


