メタバースで実現する!距離を越えて拡張する教育現場の可能性【前編】

みなさんこんにちは!塾エイド事務局です。
ここ数年ニュースなどで話題になっているメタバース。学習塾や学校などの教育現場でメタバースがどのように活用できるかを解説します。
前編の本記事では、まずはメタバースがどのようなものかと、教育現場での活用によって実現できることについて説明していきます。
目次
メタバースとは
「メタバース」とはコンピューターによって構築された仮想空間で、そこに構築された世界を指します。
メタバースの定義は人によって異なるとも言われていますが、現時点では次の7つの要件を満たすものとされています。
・目の前に現れる仮想世界
┗①空間性
┗②自己同一性
コンピューターグラフィックスによって構築された世界ですから、現実の世界をそのまま再現することもできますが、現実のどこにも存在しない完全に架空の世界を創ることも可能です(①空間性)。
そして私たちはその世界に、自分の分身(②自己同一性)が入り込んで様々な体験ができるようになっています。
・デジタルだけどリアルな交流
┗③大規模同時接続性
┗④創造性
┗⑤経済性
メタバースの特徴はそれだけではありません。同じメタバース内にいる人も風景の中に現れます。これが「③大規模同時接続性」です。現実世界と同じ様に、街中に人々がいて、歩いたり立ち止まって会話したり、椅子に座って休んでいたりします。
もしそばにいる人に声をかければ、その人と会話ができますし、メタバース内にあるお店では自分たちの作ったモノ(④創造性)の売り買い(⑤経済性)もできるようになっています。
・VRゴーグルが没入感を高める
┗⑥アクセス性
┗⑦没入性
メタバースにはパソコンやスマートフォンでアクセスすることができます(⑥アクセス性)。とはいえ、画面を観ているだけだと単純にテレビに映し出された風景を眺めているだけのように感じられてしまいます。
メタバースがすごいのは、様々なVRゴーグルを使うことで視界がすべて仮想空間でおおわれ、まるでその世界に入り込んだような没入感が得られることです(⑦没入性)。
もしあなたがVRゴーグルを身につけてメタバースにアクセスすれば、上下左右どこを見回してもその世界で覆われています。前に進めば風景もそれに合わせて変化します。まさにその世界に迷い込んだような没入体験ができるのです。
最新のメタバース事情
では、2023年現在、日本語で利用可能なメタバースで最新のものを幾つか紹介しましょう。ただしここではゲーム系メタバースは取り上げないこととします。
Cluster(クラスター)
日本初のメタバースの1つがこの「cluster」です。2017年6月に登場したメタバースプラットフォームで、運営はクラスター株式会社が行っています。環境省や東京国立博物館など多くの組織が展示会や講演会を実施しています。
他のユーザーとはマイクを利用した音声会話が可能で、アバター同士で待ち合わせをして、会話を楽しむことも可能です。
VRchat(VRチャット)
アメリカのVRChat.Incが運営するソーシャルVRサービスがこの「VRchat」です。自分の好みのアバターやワールドと呼ばれる世界を作成し、交流することができます。アメリカ発であることもあるのでしょうが、全世界にユーザーがいて、2023年1月には同時接続ユーザー数が約46,500人になったという、巨大なメタバースです。
基本的には趣味の合うユーザー同士での交流が中心ですが、続々と企業も参入していて、バーチャルマーケットではソニーをはじめとする多くの日本企業も出展しています。
ZEPETO(ゼペット)
ZEPETOはNAVER Zが全世界で提供する若年層向けのメタバースサービスで、アジア最大のユーザー数を持っているとされています。その数は約3億人とのことです。
ZEPETOも他のメタバースと同じく、アバターを作成したり、自分の好みの世界であるワールドを作成して他のユーザーと交流ができるようになっています。
特徴はアバターと手持ちの写真と合成したり、ユーザー同士で集まって写真や動画を撮影できることです。完成したものはインスタグラムにアップできます。
メタバースの教育での活用
では、メタバースは教育現場で利用できるのでしょうか。そしてもし利用できるとしたら、どの様な利用方法が考えられるのでしょうか。
メタバースには、現実世界をそのまま構築することもできますし、完全なる架空の世界も構築できます。ですが、そこに多くのユーザーがアクセスすることで「交流が生まれる」のが最大の特徴です。
仮想空間とはいえ人が集まるわけですから、現実世界で人が集まる場所でできる事は、メタバースでも可能なのです。
では、教育ではどのように展開できるでしょうか。例えば学校や教室をメタバース化することで、どの様な教育現場の課題を解決できるのでしょうか。メタバースに教室を置くことでできることを見てみましょう。
遠隔地交流
現在もビデオ会議システムを使い、他の学校の生徒と交流する事業が行われています。その場合、お互いの教室同士を繋げて交流するために、どうしてもそれぞれの生徒は画面の向こうにいる大勢のうちの1人にしかなりません。
ですが教室をメタバース化すると、どこの学校の生徒であっても同じ空間にアバターとして存在することができます。まるで相手の学校を訪問しているような体験が自分の学校にいながら可能になるのです。つまり空間を超えて自由に集まることができるわけです。しかも1対1で話ができますので、ビデオ会議よりも深い交流が行えます。
登校ができない生徒への対応
メタバース化された教室に集まることができるのは、遠く離れた学校の生徒だけではありません。空間を超えられるという特徴を使えば、怪我や病気などで入院していて登校ができない生徒が教室にやって来てクラスメイトと交流することもできます。また過疎地では通学時間が長い生徒がアクセスすることで、自宅にいながら授業を受けることも可能です。
さらに言えば、不登校になってしまった子どもも、引っ越しをしなくても別の学校に登校し、新たなクラスに馴染むことができるようになるかもしれません。
時間に関係なく集まれる
もう一つのメリットは時間に関係なく集まることができるということです。つまり空間だけではなく時間も超えられるということです。
例えば放課後であっても、自宅からグループワークのために集まることができます。これまでは誰かの家や学校に残って行うしかなかった学習や議論も、メタバース上の教室であれば、自由に集まって制限時間いっぱいまで活動をすることができるようになります。
まとめ
以上、前編の本記事では、メタバースがどのようなものかと、教育現場での活用によって実現できることについて説明してきました。
次回の後編では、教育現場でのメタバースの活用事例について解説を行っていきます。
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2023/12/17更新


